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雲取山三角点写真

本日は検察側回答が示される予定である。
犯人性の証明予定事実記載書が出てから早1ヶ月以上経過した。

昨日記事で「犯人性の証明もある程度出揃ったのに、被疑者が自ら積極的に無罪証明に取り組んでいる感じがしないのである」と書いた件で、その根拠は?というご質問があった。
今回の事件では無実証明手段は色々あって、アリバイ以外でも例えば「トロイ作成期間中は本来業務を殆どしていなかった」というのが7月10日に検察が出してきた犯人性の一つである。
これに反証を与えるのは容易なはずである。ソフト開発をちゃんとやっていたなら、派遣先に提出した中間段階のソフトや仕様書・テスト報告書などの記録が随時残るだろう。
開発は日程を組んで行われるから、2ヶ月のうちには何からの成果物が出ているはずである。何をいつ頃提出したかを思い出して派遣先の記録を調べるよう主張すれば良い。

また、トロイ作成期間中に精神的不調で医者にかかっていたから、そのために殆ど開発が進んでいなかったのなら、同僚などがその間の被疑者の状態を知っているはずである。
同僚に当時の状況を証言してもらえば良い。
2ヶ月近くも本来業務をやらずに、しかも全く関係ない別の開発を一生懸命やっていたという検察主張が虚偽なら、本人が一番良くわかっているのだから崩すのは簡単。
職場で隠れて他のことをやっていたと言われたら自分の信用にも影響するから、プライドをかけてドコモショップの時とは比較にならないほどの反論を展開して当然である。
今はそのような主張が出てきてるという話は聞かないが、今後を行うことはあるかも知れない。本日の回答を待って本格的に反論開始するような作戦かもしれないので、来週22日の第4回公判前整理手続も併せて成り行きを注目しようと思う。

さて本日の記事は、弁護団が検察に回答要求している中で佐藤弁護士が先月の記者会見で時間を割いて言及した雲取山USBメモリの件を再整理しておこうと思う。
1月に見つからなかったのは警察の捜索の問題であるから、卒直に事情を公開すれば、何故当初見つからなかったのか?、何故再度掘る事になったのか?、など真相は容易に示せるはずである。
その回答と比べるために、雲取山USBメモリが埋められた三角点付近の状況について参考写真を挙げて整理しておく。

まず犯人からの写真2枚。
犯人写真1
イメージ 1

犯人写真2
イメージ 2

警察捜索で見つからなかったことにより、犯人は1月5日に再度クイズメールを送付したが、その中で雲取山の件は以下のように記している。
 「掘った穴が浅すぎました。ネットで見た12月の写真だと、 
  三角点の土台周りの土が風化して減っているようです。 
  これでは私の埋めたものは露出して拾われたか飛ばされたか・・・

12月の三角点写真を見ると、確かに以下のように土台の下が掘れて大きな隙間が開いている。
2012年12月16日写真
イメージ 3

では犯人が写真を見て感じたとおりで正しいかというと、そうでも無いのである。
2012年11月初旬の写真においても隙間は大きく開いていて、12月の写真とそんなに差があるようには見えない。
2012年11月3日写真
イメージ 4

この隙間は相当前からあるようで、犯人は「10月から準備した」と書いているから登ったのは早くとも10月以降ということになるが、それより前の9月段階から隙間は大きい。
2012年9月25日写真
イメージ 5

犯人がネットから拝借して使った写真①は、上から撮っているので角度的に隙間が大きく見えないだけなのである。写真②を見ても、USBメモリを埋めた当時から隙間は空いていたことも分かる。
犯人も警察の捜索で見つからないことは有り得ないと考えて惑わされ、土台の下の土が流されてUSBメモリもどこかに行ったと解釈してしまった。
犯人さえ惑わす警察のチョンボというのは凄すぎるが、そのお陰でもっと分かりやすい江ノ島猫を犯人が選択したから、警察的には見つけられなかった捜索隊は結果オーライの大手柄となる。皮肉なものである。
警察がそこまで抜けている訳はなく、あえて深慮遠謀で見つからなかったと発表したと捉えるのは、警察の能力をリスペクトし過ぎではないかと思う。


なお、犯人写真①の元ネタの写真は以下で、2012年10月20日のものである。
左上にある杭(赤点線)と右下のUSB埋めた所(緑点線)を追記した。
2012年10月20日写真
イメージ 6

全体の位置関係は以下の写真で示す。2012年12月8日撮影であるが、③2012年12月16日の晴れている写真と比べると、8日前なのに雪があって同じ年の12月でも日によって状況がだいぶ違うことも分かる。
2012年12月8日写真
イメージ 7

12月1日の三角点の写真は見つからなかったが、同日に登山した人の記録が以下にあり、天候はわかる。午後から雪が降ったようである。

肝心の警察の捜索空振りの件であるが、以下に犯人写真2に追記したものを再掲する。犯人は途中まで穴を掘って埋める場所を示している。掘った所は凹んでいるから、緑点線枠の中には影も出来ている。
(犯人写真2も合成かという話はあったが、USBメモリも見つかったし、犯人も修正はしたが自分で撮ったものと書いているので合成ではないとしておく)
ここまで場所を指定されてたら、雪を被っていても本来見つけられないわけがない。この点に関しては弁護団指摘はもっともであり、当方もそう思う。
本日検察から警察の捜索のやり方について妥当な説明があるかどうか注目。
犯人写真2に埋めたと思われる穴の位置追加
イメージ 8

なお、今年になってからの写真も参考に以下2枚添付する。
⑨ 2013年3月27日
イメージ 9

⑩ 2013年5月15日(発見1日前)
イメージ 10

更に参考で、撮影時期は不明だが現場を下の方から撮った写真も添付する。
⑪下方から見た写真
イメージ 11

これほど開けた場所で、掘ってるうちに登山客が上ってきたら丸見えなのに、怪しまれるのが明らかな穴掘り作業することを犯人は何故選択したか。仮に被疑者が埋めたとしたら、12月は登山客も少ないだろうが、前述のように同じ日に登っていた人は確実にいる。見られることを余り気にかけないのは、既にこの時からだったのか。
(もし後で誰かが埋めたと考えても、他の人に見られる危険性があるのにわざわざ埋めに行ったのかという疑問が生じるのは同様である。更に事件後だと、登山客の中にも埋めたとされる場所を知ってる人がいるから余計注目されやすくなる)

以上