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犯行の動機(謎の解明Ⅳ)

前回の記事までで、今回の事件の主たる犯行の動機が「技術的興味とチャレンジ意欲」
であることが解明できたと考えるので、この動機と現在の被疑者の人物像や環境などとの
乖離を整理する。
これまでの謎の解明の中でも書いてきているものもあるが、まとめると以下になる。

(1)C#出来ないという否認理由
   技術的チャレンジ意欲に溢れて、しかもそれを完遂した人物はプライドとレベルの高い
   頭脳を持っているのが当然で、否認する場合もそれにふさわしいものになる。
   少なくとも「C#が出来ない」などという云わば情けないレベルの否認理由にはならない。
(2)トロイソフト等の開発と遠隔操作実行の環境
   技術的興味とチャレンジ意欲でやっている行動で、特に急いでやる必要もなく、
   業務の合間を縫って同僚などが近くにいる環境で隠れて実行するということも考えにくい。
   仕事ではないので自分のペースでやれるのだから、開発や遠隔操作は集中してじっくり
   やろうとするのが心理的に当然であろう。
   犯行は平日が多いから犯人は平日も会社に行かなくてすむような人物ではないか。
(3)冤罪に巻き込まれたのが動機という件
   犯行の動機が主に技術的興味とチャレンジ意欲であると、
   「自分が過去に冤罪に巻き込まれて人生の大幅な軌道修正をさせられた」云々の話は、
   動機を煙に巻く作り話である可能性が高くなる。
   過去にネットで脅迫行為を行なった前科を持つ被疑者との動機面での関連も薄くなる。
   (前科の事件が冤罪かどうかではなく、「本人はそのように思って恨みを持っていた
    のではないか」との見方は有り得た)
(4)当時の精神状態
  被疑者は昨年8月当時は精神的スランプで通院していた、又12月からは休職に至ったなどの
  状況があり、犯行毎に着実に内容をステップアップさせていく云わば上昇性向の精神状態を
  数ヶ月かそれ以上の期間維持してソフト改造を続けていたとはとても考えられない。
  (トロイだけでも少なくとも3つのバージョンが存在するようである)

ただし、犯行の動機が「技術的興味とチャレンジ意欲」であったことは、もはや疑いようがないと
個人的には確信しているが、その動機と被疑者とは乖離が大きいと考える(1)~(4)の理由に
関しては、人によって色々受け止め方や解釈の仕方もあると思うので、各人のご判断に
お任せしようと思う。

それでも個人的には、動機と(1)~(4)の理由で現在の被疑者は白で間違いないと考えている。
なお、江ノ島の猫の首輪の件は、首輪が付けられたと思われる時間帯の近くで被疑者が猫の周辺に
いたという事実は本人証言からも間違いないが、動機からの推測の方が基本的なものであり、
猫の首輪という犯行に直接関係ない要素から被疑者白の推定が崩れることはないと考えている。