大阪府独自の専門家会議資料「感染拡大抑制につながった取組の三仮説」
先日紹介した大阪府独自の専門家会議に提出されていた資料に、興味深い記述がある。(抜粋後掲)
「感染拡大抑制につながった取組に関する三つの仮説」が立てられている。
その中で、”仮説1”は「府民による行動変容」で、安倍総理らが言うところの「日本モデル」に通じるもの。しかし、その効果は原理的に当然有るが、実態として「ピークアウトは3月28日(推定感染日ベース)で緊急事態宣言前」という状況は全国や東京と同様。
”仮説3”は、政府専門家会議の押谷氏らも述べていて、効果は有ったと思われる。
余り言われて来なかったのは”仮説2”で、「感染拡大(連鎖)は3次や2次までで抑え込めた」としている。但し、その理由として挙げられているのは「保健所による積極的疫学調査の徹底」で、政府専門家会議の「クラスター対策」に通じる取り組みと思われる。
しかし、これまで色々見てきた結果として、クラスター対策がどこまで有効であったかは詳細検証が必要と思える。例えば無症状者が多く、無症状でも感染力は有ると言われているので、どこまで感染経路を追えるものなのか。
そのような事情を勘案すると、感染拡大抑制には何らかの「ファクターX」が寄与しているのではないか。また、それは欧米に比べて東アジア沿海部の死亡者や感染者が桁違いに少ないことと関連しているのではないかと考えるのは自然な推論ではないか。
「ファクターX」の早期解明に期待したい。
”第2回大阪府新型コロナウイルス対策本部専門家会議”6月12日
http://www.pref.osaka.lg.jp/iryo/2019ncov/sennmonnka2.html
”資料1-1:大阪の第一波の感染状況と今後の方向性”
以上