kensyou_jikenboのブログ

yahoo!ブログの同名ブログを移行しました

基本設計決定の会見

表題の件の前に、このところ都知事選について書いているが、都知事が誰になるかは五輪準備に大きく影響すると想定される。特に注目されるのは、組織委員会の森会長との関係がどうなるか。

小池氏の場合は、森氏との関係が良くないことが以前から取りざたされていて、出馬表明に当たっても例えば以下のような記事があった。
小池百合子出馬表明! スクープ都知事選「ココでしか書けない全内幕」”2016年6月29日 プレジデント・オンライン
首相官邸関係者は「いまは小池氏を推したいグループ以外に3つの勢力がある」と明かす。1つは小池氏の自民党総裁選への出馬や閣僚就任に反対してきた森喜朗元首相の意向を忖度する勢力だ。森氏は公言していないものの、森氏に近い自民党幹部は「小池氏が都知事になるのは面白くないだろう」(政府関係者)と見て別の候補擁立を模索している。・・・
自民党東京都連の会議では小池氏や石原伸晃経済再生担当相らを推す声があがるが、都連関係者は「心の中で小池氏でいいと思っていても、森元首相や菅氏らが怖くてそれ以上は言い出せない人もいる」という。>

小池氏は二度目の出馬会見(一昨日)で、「冒頭解散」など都議会をターゲットにした行動プランを掲げた。しかし、東京都と組織委員会は五輪準備の中心を担うのだから、もし当選した場合はまず「森氏の処遇をどうするか」の方が喫緊の課題になるのではないか。小池vs森のバトルが発生するか。

このように注目点が多いので当面は都知事選に注目するが、新国立競技場の方も引き続き地道に取り組んでいく予定。その中で本日は、2週間前の6月24日に行われた基本設計決定に関するJSC主催記者会見の件。youtubeにアップされていて、最後で流用問題の質問が有った。
日刊ゲンダイ記者: ・・・旧国立のデザイン、ザハ・ハディドさんが手がけましたが、 スタンドのデザインについて流用したのではないかと云う指摘もあったと思います。この点について隈先生は以前「流用では無い」と云うふうにおっしゃっていたと思うのですが、そのあたりの考えは今もお変わりはございませんでしょうか?
隈氏: ・・・ザハさんの案に関しては、説明繰り返しになりますが、基本的にサドル型のザハさんの両翼が大きく上がったものと我々のものは全く違いまして、ザハさんのものとは全く違う哲学で作られたものでございます。その考え方は全く変わっていません。>
イメージ 2

日刊ゲンダイは、同時に人工地盤の件も質問していて、新国立問題に関しての意識の高さが感じられる(人工地盤の件は動画の最後参照)。ただ、「JSCが進めているZHA側との交渉の進捗状況」について、JSC側への直接的な質問が無かったのが残念。結果的に進捗状況は不明なままになった。

それにしても、隈氏は未だに「全く違う」とシラを切っている。その理由として前記のように「スタンド形状の哲学の違い」を挙げている。これは前から使われている強弁であるが、既に当ブログで真相を指摘済みである。

奇しくも、日刊ゲンダイの指摘記事に関して書いたものであるが、下図のように「ザハ案のキールアーチを外してスタンドをフラット化したのがA案」と云うことで解明済み。

イメージ 1


ただし、日刊ゲンダイが半年前と同じような指摘をしているということは、構造設計家等に解析依頼などをしていないのだろうか。また、構造設計家の方々も、隈氏のすぐ分る虚偽説明に対して、職業的使命感などで自発的に指摘を公表したりしないのだろうか。建築設計界は一体どうなっているのだろうかと改めて思う。

以上
[追記]
知事選の方では「石田純一」氏が出馬検討と云うニュースが流れている。もし出馬されても当選の見込みは無いと思うが、間違いなく話題にはなる。当初予想通り、参院選より都知事選の方が盛り上がっている印象で報道も多い。今朝も参院選投票が二日後なのに石田氏の方が大きく取り上げられている(苦笑)

こうなってくると舛添騒動を「衆愚」と決めつけてしまうような人たちが又批判を始めるだろう。しかし、石田氏の件は別としても、舛添騒動から今の候補者選定の状況まででも日本の民主主義や政党政治において重要となるであろう事例を提供していると思うし、今後更に色々な面が出て来る。

もし舛添氏の追及を淡々とやっていれば、都議会自民党幹部の意向に沿って辞任は9月ぐらいまで延びていたことになる。また、舛添氏のやったことに対して「これぐらいのことで辞任までは」と云う人もいたが、それを真に受ければ再来年の都知事選での判断と云うことになった。しかし、追及が盛り上がったからこそ事態が迅速に進展して今になった。結果的に「衆愚」などと言っている識者?たちの方が、「高みから(と思い込んで)愚を晒しているのではないか」というのが現時点での感想。

追記以上