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三重県警報告書問題点(続)

rec*lde**des*さんから公判での三重被害者証言を報告いただいた。江川氏記事にも未掲載と思われる情報なので大変貴重。
逮捕されて、どうしてこうなったのだろう?と留置場の中で色々考えたようです。
警察での取り調べ当時は、ID被りについて「ルータを突破されたか?とも考えた」と証言しました。

三重の被害者はID被りに気がついただけでなく、以前から以下のような行動を取ったと報道されてきた。(Wikiより)
<男性EのPCは誘導サイトからトロイプログラムを仕込まれたフリーソフトをダウンロードした約30分後に、最初の犯罪予告事件である伊勢神宮爆破予告が書き込まれているが(当方注:実際はドコモショップが先)、普段からCPUの使用率をチェックしていた男性EはPCの動きが遅くなった際にCPUの使用率が不自然に高くなっていたことを察知し、ダウンロードから約1時間後にトロイプログラムを自分で停止させており、>

改めて三重県警報告書を見ると、何とこれも全く書いていない。
また、以下のように取調べで遠隔操作の手法を説明したとのことだが、これも記載なし。
<逮捕された男性Eは容疑を否認。大学時代に電気学科に在籍して、PCに精通していた男性Eは三重県警察の尋問に対し、一例として遠隔操作の手法を説明>

肝心なことを全く書かず、次のようなことは入れている。
<イ取調べ補助官の運用
Aさんが本件犯行予告への関与を否定し続けることもあって、逮捕後7日目(釈放前日)からサイバー犯罪対策室の捜査員を取り調べ補助官として投入し、Aさんの取調べを継続した。・・・>

釈放前日では明らかに遅すぎるだろう。サイバー犯罪で否認しているのだからもっと早くからサイバー捜査員も取調べに入れるべきだった。
結果的には以下のように釈放されたが、ID被りやCPU負荷増大等の被害者の話をもっと真摯に吟味していれば、任意捜査でやれたのではないか。(誤認)逮捕は必要なかった。
<逮捕から4日後の9月18日頃からより詳細な解析を実施したところ、この男性EのPCについては、他の3人とは異なりトロイプログラムが消去されずに残っていたことから新種のトロイプログラムに感染していたことが判明した。逮捕から7日後の9月21日に釈放され、・・・>

三重県警は大阪府警の協力を得てiesysを発見したので、本事件の各警察対応の中では相対的に手柄を立てたようにも感じられていたが、捜査の内実と報告書には問題が多かったことがどんどん分かってくる。特に報告書は他の3警察のものと読み比べてみて、一番おざなりのようにも見える。
先日も書いたが、マスコミやジャーナリストはこれほど大きな問題があるのに、調査報道をしない。
普段「権力のチェック」を標榜するなら、こういう問題をちゃんと取り上げるべきと思う。

以上
[追記]
rec*lde**des*さんのコメントにある以下の推測も重要になると思われる。
<私の推論ですが、証人は、2CHの閲覧・書込みにJaneを使用していたので、例えばIE、他の2chブラウザなどから書込みされたのなら、自分ではないなど確認したかったのではないでしょうか?>
もし三重の被害者が、ID被りの犯行予告は別のブラウザで書き込まれた可能性を考えて取調べで説明していて、警察側でその意味が分からなかったり、重視しなかったとしたら大失態。
この辺の事情も真相を報告書にきちんと書くべきだったと思う。隠しても後からこのように問題が明らかになってくる。
しかし、本文に書いたように、それでもマスコミやジャーナリズムは気付かず調査もされず報道もされないから、隠した方が得になってしまう。

以上