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第10回公判後記者会見

(本日3本目記事)

ビデオニュースに会見がアップされたので見てみたが、当ブログでCSRFに関して神奈川県警の報告書を調査した結果(本年3月27日記事)と弁護側の話でやや違う点が有るように思えたので、以下2点を説明。(なお、今回の事態になっても情報公開を引き続き行う対応は素晴らしいと思う)

(1)悪意あるサーバーの台数
(9分頃~)
野間氏:Webサーバーが今回の(法廷で出た)図では標的になった横浜市のサーバーと、悪意あるサーバーとして使われたのが1台出てるんですけども、実際は(悪意あるサーバーは)2台あった(サーバーは計3台)。
佐藤氏:そのことを秘密の暴露的に片山さんが言った。
悪意あるサーバーが2台使用されていることは神奈川県警は把握済みだったので、秘密情報では無いと思われる。(ただし、2台目のサーバーに置いたプログラムの動作を述べたことは秘密の暴露になるので、何が秘密であるか整理が必要と思われる
なお、当該サイトは海外にあって既に閉鎖されていたので、解析担当者が調べずに捜査を打ち切った。
よって、警察はもう1台の悪意あるサーバーのプログラムは入手しておらず、片山氏の述べた内容の検証は困難と思われるが、2台使ったこと自体は掴んでいた(把握自体は容易だった、文末の警察報告書抜粋参照)。

(2)CSRF事件による展開の見方
(10分頃後~)
佐藤氏:警察のサイバー捜査によって踏み台にされたGさんが逮捕されるということにならなかった場合は事件の展開はだいぶ違ってきたと思います。
踏み台を元々計画している事件なので、その人が間違って逮捕される可能性を考えてるんですけど、それがまんまと上手く行ったということから、どんどんiesysの方に発展していったということが有りまして、あれが少なくとも片山本人には結びつかなかったとしてもGさん逮捕にならなくて、これは遠隔操作されていた事件だということが見ぬかれた時は、今回の事件のようにならなかった可能性があるように思います。…
ちょっとやや客観的すぎるんですけども、そういうことが言えると思います。
→神奈川県警の報告書自体が以下のように書いている。
(神奈川県警の)解析担当者にはリファラーの知見がなかったため、URL「http://△△△」が横浜市のホームページのリンク元であることに気付かなかった。

被疑者から「自分では送ってない」と否認されたら、早期に考えるのがCSRFの可能性で、その場合にはまずリファラーを調べるのは当然の手順。セオリー通り普通にやっていれば誤認逮捕はなかった。
また、報告書には「他のサイバー捜査官はCSRFリファラーを知っていた」と書いてあるし、CSRFやリファラーといった、専門家にとっては比較的容易に思い至る」と明確に記載。
しかも被害者本人からも該当URLを調べて欲しいと言われていたのをスルーした。
客観的真実は佐藤氏認識を更に進めて、「神奈川県警の大チョンボ」というところにある。(充分認識していて今は言いにくいだけかも知れない)

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[当ブログ本年3月27日記事”「シロにする捜査」問題”抜粋]
神奈川県警報告書の該当部分抜粋を時系列で以下に記す。
(”横浜市立小学校に対する威力業務妨害被疑事件における警察捜査の問題点等の検証結果”
7月3日・・・甲さんを横浜地方検察庁に身柄送致した。
また、甲さんのパソコンのインターネットアクセスログを確認したところ、
海外サーバ上のサイトである、「http://○○○」というサイトへの接続履歴があることを発見し、さらに同サイトから、「http://△△△」という海外サイトへ転送されることが判明した。
そこで、検索サイトに同URLを入力して検索したが、既に当該サイトは閉鎖されていることが分かった。
7月7日・・・解析担当者にはリファラーの知見がなかったため、上記のURL「http://△△△」が横浜市のホームージのリンク元であることに気付かなかった。
7月9日・・・海外サイトの照会は、回答を得るまでに相当な期間を要するため、同解析担当者はそこで捜査を打ち切った。
7月17日・・・甲さんに再度履歴を閲覧させたところ、犯行時間帯である6月29日の午後○時○分台の5件の履歴を指差し、中央の3つのURLを調べてほしい旨供述したので、取調べ官は、サイバーセンターで調査する旨の説明をし、取調べを終了した。
甲さんが指差したURLは、「http://□□□」、「http://○○○」、「http://△△△」であった。
取調べ官は、前記3つのURLの内容について、サイバーセンターでも分からないと聞いていたことから、甲さんの調査依頼を、保土ケ谷署捜査幹部やサイバーセンターに照会を行わず、また、甲さんにも回答していない。 
7月18日・・・取調べ官は、証拠品(パソコン及び付属用品)の還付のみで取調べを終了した。
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以上
[追記]
前科時の診断は「回避性人格障害」であった。(今回公判で検察側から「マスコミにおける名称混同」の話があったとのこと)
佐藤氏は正しく述べられていたので、当ブログ5月29日記事訂正した。

以上