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雲取山山頂天候

昨日記事にrec*lde**des*さんとnobonoboさんから開発痕跡関連でコメントを頂いている。
開発痕跡については、公判になってから次々と出てくる痕跡の数々は当方にとって驚きである。詳細に見ていけば、まだ出てくると思われる。
なぜ検察側はもっと早くからそれらを材料に、佐藤氏の云う横綱相撲で怒涛の寄りを見せなかったのかと思うぐらい。

デジタル証拠は基本的に正確であるから、一つ一つは何とか出来ても量が多いと辻褄合わせが対処しきれなくなると思う。しかも痕跡の種類が多岐に渡る。
その意味でデジタル証拠に関しては、佐藤氏の「量は質に転化しない」とは違って、「数と種類が多すぎてクロの強力な証拠に転化している」と当方は捉えている。

結果的に当方として現時点での端的な見解は、「開発痕跡は100%クロを示している」と云うもの。
だが、昨日も述べたように事件全体では「100%クロと100%シロ」が云わばがっぷり四つと捉えていて、シロの方の例として本日は雲取山を取り上げる。
まず保釈当日3月5日会見で片山氏が「雲取山が無実証明で一番決定的と考えている」という趣旨を述べている。
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”遠隔操作事件・片山被告人が保釈会見(全文・後半)”弁護士ドットコム3月6日記事
 ――これから公判をやっていくわけですが、片山さんがこれまで公判前などを通じて、検察の
証拠などをみて、もし自分が犯人だったら絶対これはないな、これは決定的に間違っていると
いうように、なにか言えるようなものが、もしあったら教えてください。
片山: 雲取山ですね。埋められなかった。スコップなんか持ってなかった。山頂に複数の人がいた。
山頂でそれなりに交流もあった。人が見ている横で、鍋を出して何か調理している人がいるところで、
ザックザックと掘っているようなことをしていたら、絶対に目立ちますよ。私が滞在していた30~40分
の間に、少ないときで3人、多いときで6、7人にはなっていて、山頂で1人になったことはない。
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保釈されての第一声で言ったことであり、雲取山の証明について強い自信を持っていることを表している。
更に翌日3月6日には江川氏のインタビューを受けて、雲取山到着時の様子を説明している。
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”保釈直後の片山氏インタビュー”江川 紹子 2014年3月16日
――片山さんが登った一昨年12月1日は、雲取山は雪が降ったようですね。
「途中から。山頂についたときは、粉雪ですね」
――かなり寒かった?
「そうでもなかったです」
―― 装備は?
「12月にはいっても、秋の山に上る人の装備です。上着はあったかめのものでしたが」
――山頂にいる時間、常にひとがいた?
「30-40分の間、常に人がいました。3、4人とか、多い時は6,7人。『どこからですか』とか話しかけられたり、カメラのシャッターを押してあげたりとかしました。そんなところで何か埋めたら目立ちます」
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「山頂についた時は粉雪」と述べているが、皆さんよくご存知の片山氏が写っている山頂10時51分の写真(当方タイムラインでCさん撮影)ではまだ充分晴れている。
(タイムラインは当ブログ3月8日記事などに掲載。
イメージ 1

これは片山氏の記憶違いだろうか。或いは写真に映っていない方の空に雪雲が出ていたのか。
参考としてこの写真1枚と、その他はBさん撮影の写真をコメント付きで時系列に並べる。(左→右に進む)
イメージ 2
イメージ 3
イメージ 4
イメージ 5

Bさん写真のコメントでは、山頂で雲行きが怪しくなってきたと書いているのが11時07分、雪が舞い始めたとしているのが11時08分である。
写真を見てもコメント通りに見える。
やはり、「山頂に着いた時は粉雪」というのは片山氏の記憶違いなのかも知れない。

ただ、着いた時は雪は降ってなかったが、雪の降りだした11時過ぎまでは山頂にいたというのが実際の状況だったのではないだろうか。
それで山頂滞在時間が30~40分というと、丁度Bさんの滞在時間帯(写真によれば10時34分から11時8分頃の約34分間)と殆ど重なってくる。
(Bさんヤマレコのコースタイム欄では、10:35雲取山頂(休憩35分)-11:10山頂発となっている)

警察はCさんの事情聴取を行ったことは判明しているが、Bさんは聴取しているのだろうか。
また佐藤氏によれば検察側は雲取山の件で調書は何も出していないとのこと。
Bさんどころか、聴取したCさんの調書さえ出していないことになる。
何人の登山客について事情聴取したか、その結果はどうであったか、検察側が早急に明らかにすべきと思う。

また、山頂写真を多数投稿していて三角点付近の写真も複数撮っているBさんと、片山氏の滞在時間帯が殆ど重なることは、USBメモリを気づかれずに埋めるには相当ハードルが高い条件になると考えられる。
(BさんやCさんは投稿分以外にもっと写真を撮っていることも想定される。埋めるのが困難だったことを示す証拠の写真や証言はまだ更にあるかも知れない)

検察側の主張も12月1日「頃」という曖昧なものであり、片山氏の主張通り雲取山はシロの確実な証拠となる可能性がある。
片山氏が12月1日以外の日に登ったという話は全く出てきておらず、本来リアルの行動の本命であった雲取山で片山氏は埋めていないということになれば、一連の犯行を単独犯が行ったという検察側主張は根本的に崩れる。
裁判官も「雲取山では埋めていないと推認されるが、開発痕跡等からの推認で有罪」というような強引な判決は、これだけ注目されている中で出すことは困難になるだろう。
雲取山は100%シロの証拠になりうるのである。

また、それに加えて1月1日に発見できなかったという警察の大失態の影響も出てくると思える。
12月1日に埋めたことを証明出来ないどころか、1月1日に埋まっていたかどうかも不明になったからである。
しかも、5月に発見された時は犯人の示した通りの位置に埋まっていたのだから、捜索が難しかったわけでもなく、犯人指示の場所を単に下向きに掘ればよかっただけ。
一日で諦める必要もなくてヘリも使えたのだから、凍土を溶かすような装備を持って再捜索すれば良く、見つけられないことは本来有り得ない状況だった。
云ってみれば、大阪平野母子殺人事件の府警による「吸い殻紛失」に比肩されるような重大ミスではないかと当方は捉えていて、裁判官の心証にも影響するのではないかと思う。

以上