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開発遅延時心理状態などと要因まとめ

まず、江川氏記事のサイバー捜査担当警部証言内容について、まさゆめさん、nobonoboさんからコメントを頂いた。
記事やコメントから受ける印象としては、検察側の証拠は確かに強力ではあるが、全く反論や疑問の提起が出来ないわけでもなさそう。細部の証拠には細部の反論が色々出て来るように思う。
弁護側も今後IT特別弁護人を中心に矛盾点や不明点などを突いていくと思われる。

結局今回検察側の最大の問題は、動機や開発経過などまで包含した全体像を示せてないことだろう。
開発痕跡は細部に渡るだけに複雑化し、反論や疑義が多数出て来て議論の収束はなかなか難しそう。
細部の証明は、全体像と合わせて本当の効果が出て来るように思う。

それで痕跡の詳細検討や反論は一旦弁護側及び皆さんに委ねることとして、当方は本日も全体像に直結すると考える開発の話である。
今まで開発の件で述べきてたことの中でも、最近になって片山氏が語った以下の状況を再度取り上げる。
[開発の状況と本人精神状態]
  (1)5 月、6 月ごろから業務でスランプ状態に陥っていた
   →この状態で6月29日にCSRF犯行、7月からはiesys開発始めた?
  (2)北海道旅行のちょっと前から業務遅延がバレ出した
   →バレて窮地に立っていたと考えられ、実際に応援者が入ったとのこと

まず、遅れが深刻化して追い込まれたら、何をさておいても目の前の業務を少しでも進めることを考える。
他のことを考える余裕はなくなるのが人間としての基本的心理であろう。
実際色々な開発を見てきたが、家へ持って帰ったり、土日も使ったりもして何とか挽回しようとする。

そんな中で、本来業務で使ってない言語と開発環境で、本来業務も別言語・別開発環境で「それなりの開発成果物」を作りながら、今までやったことのないソフトを開発する。
そのような人物がいるものだろうか。そしてそれが片山氏なのか。

しかもそれだけではない。
iesysは「ひねったソフト」と前の記事で書いたが、色々工夫したアイデアが盛り込まれている。
そのようなアイデアを出せる人物が、本業で遅延して窮地に陥るようなマネをするか。
行き詰まってもアイデアを出せる人は乗り越えられる。
能力はiesys開発だけに出るのではなく、当然本業の開発にも現れる。
少なくとも、言い訳可能な遅延ぐらいまでに抑えて大きな問題にならないようにする。
それが片山氏の場合は、バレて追い込まれて応援者が入ったり、最終的には派遣解除にもつながっていたようで、明らかな矛盾であると思う。
また、犯人が犯行予告に嵌って中毒のようになり、快感を得られる心理状態だったとしても、実際に完成して使えるようになるまでは早くて1ヶ月ぐらい先。うまくいくかどうかさえも分からない。
その間本来業務は更に遅延でプレッシャーはきつくなるばかり。
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余りにも無理がありすぎるが、他にも色々要因があるので表にまとめてみた。
(「インセンティブ」の項目はiesys開発をやる気にさせる要因かどうかの判定、
 又要因が多少重複しているように見える項目があるかも知れないが、例えば自己顕示欲とプライドでは、外部への顕示欲と自己の能力に対するプライドは別ものと考えた)
イメージ 1

判定はもちろん個人的見解に依るものだが、やる気が起こるような要因は殆ど見当たらない。
「技術的興味」は昨年当方が動機の解明として挙げたものだが、これは今でも変わっていない。
これだけ色々挙げてみても、インセンティブ要因が見当たらない、或いはマイナスのインセンティブ要因と云ってもよいものばかりだと、それを乗り越えてまで開発する人物とはどのような考え方や精神状態になっているというのだろうか。そしてそれが片山氏なのか。
全国の心理学者やプロファイリングをやっているような人に聞いてみたいぐらいである。

少なくとも当方はこの点を今後も重視していこうと考えている。
なお、片山氏保釈された後も色々失礼に当たるようなことも書いているが、日本社会にも大きな影響を与える事件になっていると思うので、まずは今までどおり自由に書かせて頂こうと思う。
片山氏がもし見られていたら、何卒ご容赦あれ。

以上