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南青山派遣先捜索時の記事

昨日一本目の記事の方にtsunさんとval*gar*yさんからコメントを頂いている。
重要な内容なので稿を改めて別途記したい。

さて、本日は2月10日で、最後の公判整理手続が予定されているが、丁度1年前に逮捕が行われた日でもある。
そこで、昨年逮捕時に派遣先にも捜索が入った際の写真と記事があるのでご紹介。
南青山派遣先捜索の写真(2013年2月10日)と、それに関する記事(2013年1月13日NHK)である。
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イメージ 1

[記事]
パソコンの遠隔操作事件で、逮捕された男の派遣先の会社のパソコンから、遠隔操作に使われたインターネットの掲示板を閲覧するなどした時間帯が、犯行予告が書き込まれた時間帯と重なることが、捜査関係者への取材で分かり、警視庁などは、男の関与を裏付けるものとみて調べています。 
男は容疑を否認しているということです。 

東京のIT関連会社社員、K容疑者(30)は、名古屋市にある会社のパソコンを遠隔操作してインターネット上に殺人予告を書き込んだとして逮捕されました。 
調べに対して「名古屋の会社は知らない。全く身に覚えがない」と容疑を否認しているということです。 
K容疑者は、去年9月まで都内の会社に派遣されていましたが、この会社のパソコンからは、短時間に遠隔操作事件で使われたインターネットの掲示板を閲覧したり、発信元の特定を難しくする特殊なソフトを使ったりした記録が残っていたことが、捜査関係者への取材で分かりました。 

さらに、時間帯を調べたところ、去年8月上旬、名古屋市の会社のパソコンが遠隔操作されて犯行予告が書き込まれた時間帯と重なっていたということです。 
警視庁などは、片山容疑者の関与を裏付けるものとみて勤務実態などについて調べを進めています。 
「2013年1月13日NHKニュース記事…リンク切れ」
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以上の写真と記事から分かるのは次のようなことである。
(1)当方が特定している場所と写真が一致しており、特定は100%確実。
以前紹介した事務所の間取り図の正確性も実証されたことになる。

(2)報道機関、少なくともNHKは派遣先の場所を知っていた。
当然他のマスコミも知っているところは多いだろう。しかし、取材報告は全く出て来ない。
場所的にも南青山ですぐに行ける便利な場所である。
ガードされてもそれを掻い潜って取材を行うのがマスコミの常日頃の行動パターンであるのに、今回はあまりにも怠慢と言うしか無い。

(3)記事中に以下の記述がある。
< 時間帯を調べたところ、去年8月上旬、名古屋市の会社のパソコンが遠隔操作されて犯行予告が書き込まれた時間帯と重なっていたということです。>
2月10日に押収されて、2月13日にはここまで分かっていたわけである(記事が出るまでの時間を考えれば実質2月12日)。
更にWikiでは以下のようになっている(「警察発表」という項目名だが以下内容は実際はリークと思われる)。
< 警察発表
2013年2月11日に捜査当局への取材から、男性Xが派遣先企業で使用していたPCを調べたところ遠隔操作が行われた時期にTorを使用していた形跡が見つかったこと[84]、男性XのPCには遠隔操作に使用した掲示板に接続した形跡があること[85] ・・・ > ([]内の数字はWikiの資料参照番号)

2月10日に押収してからすぐ解析始めたとしても、慎重にコピーしたりすることから始まるので、11日にここまで語れるほどすぐに分かるはずもない。
実際には、逮捕約一ヶ月前の1月11日頃にはすでに被疑者が特定されていたので、派遣先にはそれから余り間を置かずに任意捜査が行われたのではないか。

派遣先への捜索や押収は正式には写真のように2月10日に令状が出てからかも知れないが、その前にデーターをコピーで任意提出してもらったり、或いはもっと直接的に被疑者使用PCはすぐに任意提出してもらった可能性も充分考えられる。
写真にはダンボール箱を持ち出すところが映っているが、関係書類等と共に2月10日に押収したのは全部で19台と云われる押収PCの内、被疑者が直接関与した以外のPCの可能性もあるだろう(或いはもっと前に19台殆ど任意提出済だったかも知れない)。

それで記事やWikiの報道記述などから考えても、「逮捕は派遣先への任意捜査での事前解析を元に行われたのではないか?」という推測ができる。
まず派遣元に事情聴取して派遣先はすぐ特定できるのだから、捜査の常道として任意捜査するのは当然の行動。

つまり、任意捜査は被疑者本人には行えなかったが、被疑者には知れないように口止めして、派遣元及び南青山やその後の派遣先等も含めた関係先には逮捕前から充分任意捜査を行なっていたのではないか。大捜査体制を敷いていたから人員も投入できる。

だとすると、警察・検察は昨年2月10日の逮捕時には既に多くの事前情報を得ていて、更にそこから3月22日の初起訴まででも約1.5ヶ月近くも追加捜査実施と結果を吟味する期間があったにも関わらず、その後の対応で横綱相撲を取れなかったのは大きな失策と云わざるを得ないだろう。
公判でどう挽回してくるのだろうか。

以上