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被疑者は嵌められたのか(含江ノ島猫検討)

ご質問を頂いている中で、以下の件の考察。
「真犯人は、K氏を警察が誤認逮捕させようとしているようにみえますが、
これは何のためでしょうか。 」

このご質問は、被疑者が犯人ではないという認識や予想を持つ方が増える
中で、以下のような推理が出て来ていることに関連するものとして考察する。

 ”被疑者は例えば人物像などから犯人とは考え難い。
  しかしながら偶然の一致というには余りにも被疑者と犯人の行動に符合が
  見られすぎではないか。
  被疑者が犯人でないとすると、この符合の理解として犯人が被疑者のPCを
  盗み見てその行動を知って犯人と誤認させるように行動したのではないか”

実は当方も「偶然の一致というには余りにも被疑者と犯人の行動に符合が
見られすぎではないか」という考えは同様である。
ただ、犯人が被疑者のPCを遠隔操作するなどして盗み見ていたという推理は
今のところとっていない。

4人もの誤認逮捕が起きた遠隔操作事件を計画実行した上に、その犯人として
更にある人物(被疑者)を誤認逮捕させることを意図して、ターゲットとなった
被疑者の行動記録・予定や趣味、前科情報なども入手して、それに符合する行動を
取った犯人像というものが、動機面を含めて想像つかないことが大きな要因である。

技術的には、例えばiesys.exeは10月ぐらいにはウィルス対策ソフトも対応しだしていた
ので、被疑者がiesys.exeに感染してPC内を盗み見られていたような可能性は低いが、
対応してない対策ソフトがあったらどうか、真犯人が密かに対策ソフトに引っかからない
改良型や新型を作成してたらどうか、など色々な方向に話が広がりかねないので、
犯人像が想定つかないことで当方の見解は代表させて頂く。

以上であるが、ここで終わってしまってはご質問に何も答えていない。
真犯人(がいるとして)は被疑者を誤認逮捕させようとしていたかどうかの検証を、
若干行なってみる。 (「江の島の猫の首輪の謎は、どのようにお考えでしょうか。」
というご質問に 対する現在の回答でもある)

まず雲取山USBメモリが発見されたという報道が先月あった。
5月になってからの再捜索での発見自体にも「なぜ今頃?」という疑問が出て来て、
様々な推測や憶測が飛び交うのも当然である。
しかし、当方は6月10日記事「雲取山の謎」で書いたように、埋めた人物は
犯人であると今のところオーソドックスに想定している。

USBメモリの内容は江ノ島猫のSDメモリと変わらないようだし、
詳細も発表されていないので、埋めたのが犯人と想定すれば、
この発見は事件の推理には余り影響が無いようにも見える。
しかし、実際はそうでもないのである。

犯人が雲取山に実際に埋めていたことから、1月5日のメールも、それに
合わせた1月3日(で確定と思われる)江ノ島での首輪装着も事前には
考えてなかったと想定される。
同じ内容を二度渡す方法を用意しておく必然性は無いからである。
また、わざわざ雲取山という結構高い山にまで登って埋めてきたのに、
それが警察の捜索で見つからないという可能性を事前に考えておくとは
とても想定できない。

よって当方は、犯人が1月1日か2日の報道で、発見されなかったことを
知ってから、首輪の件を用意したと考える。
1日、2日とも、見つからなかったと云う報道は主に夕方流れた。
昼間に捜索してるから、結果が夕方流れるのは当然である。
犯人も1日夕方か、2日夕方に報道を見て、江ノ島猫の実行を決断したと
推定される。
(因みに普通に考えたら、せっかく遠くまで行って埋めたのだから、
 1日の報道だけでは諦められず、次の日まで待つのではないだろうか)

1日夕なら2日弱、2日夕なら1日弱しか首輪装着までの時間がない。
単に犯人が準備して実行するだけでも使える時間は短い。
それに対して、犯人が被疑者の行動を知っていて、
誤認逮捕を意図して実行した場合はどうなるか。

被疑者が3日に江ノ島に行くことは掴んでいたとしても、
実際に何時頃頂上広場に着くかまで把握できるか。
バイクだから車よりマシとはいえ、江ノ島方面は初詣等で道が混む
可能性もある。

そんな状況では犯人が首輪を付ける時間を、被疑者が頂上広場にいる
時間帯にうまく合わせるのは至難の業となってしまう。
ずれた場合、早すぎたら被疑者が来る前に首輪付きの猫の写真が
撮られる可能性があるし、逆に遅すぎたら被疑者が去った後にも
首輪が着いていない猫の写真が撮られて後で出て来かねない。

あの猫は大人気だから、人のいる所に表れたら必ず写真を撮られまくる。
(実際にも見てきている) 時間ずれたらその証拠写真が残る可能性大。

他人を陥れようとしたら、一般的にも周到な準備が必要だろう。
雲取山の場合はそれに当てはまって、例えば真犯人が被疑者の12月1日
登山を1、2週間後に知ったとしても年末ぐらいまでに埋めればいいと
いうことになり、まだ時間的余裕はある。

しかし、1日弱や2日弱前に急遽計画して他人を陥れることができるか。
正月3日初詣で混雑する江ノ島の人気猫に首輪を付けて
装着前後の写真も撮った上で、他の参拝客や観光客等のカメラにも残らないように
配慮するという綱渡りの作業である。
その難しい作業を、被疑者を陥れるよう時間を合せてまで行うことができるか。
(或いはそんな作業を元から選択するか)
また、写真は事前に人の少ない頃に撮っておくというような事前準備は、
1日夕か2日夕の決断だからとても無理。

被疑者の行動を知りうるなら、もう一度じっくり計画を練り直す想定の
方がはるかに合理的。
こういうことから、当方は真犯人が被疑者を陥れようとしてたとは、
現時点では考えていない。

ただ、気が付かれた方も多いと思うが、真犯人がいても被疑者が
頂上広場に滞在した混雑している時間帯(午後2時半~3時半頃?)に、
首輪を付けることは難しい作業である。
そのため逆に実際に猫の周辺にいて触ったことも認めている被疑者が相当疑われても
仕方がないことの根拠にもなってしまう。
ここが江ノ島猫の件の難しい所。