kensyou_jikenboのブログ

yahoo!ブログの同名ブログを移行しました

情勢検討

公判も先月までで第7回まで行われて、今月で検察側立証段階もほぼ終了予定と云う時期にきたので、現時点での情勢検討を行ってみる。
ベースになる情報として、4月25日の日本外国特派員協会における会見で片山氏が自身の無実の根拠を以下のように挙げていることを取り上げてみる
 ・私にはウィルスを作るスキルはないこと
 ・C#を使って製品レベルのものを開発した経験は無いこと
 ・雲取山USBメモリを埋めることは出来なかったこと
 ・雲取山には後日真犯人が埋めた可能性が高いこと
 ・江ノ島の猫の首輪から別人のDNAが出ていること
 ・江ノ島の防犯カメラのシーンではどうやっても私は犯人と同じ写真は撮れないこと
 ・メモリーカードのタイムスタンプ時にはアリバイがあること

当方は、昨年乙社職場環境や心理状態、システム開発経験の無さなどから、片山氏が一ヶ月程度の期間でトロイを開発し遠隔操作を行うのは無理だったと考えてシロの心証を得た。
更に片山氏はリアルが充実しており、あえてトロイ開発に取り組む動機も考えにくいということがあり、シロの確信を持つに至った。
ただそれでもクロにつながる証拠も数多くあり、シロ100%とクロ100%が並立する特異な状態という事を述べてきた。

その後今年になって公判が開始され、検察側から出て来た証拠、特にしたらば掲示板のアクセス履歴などの多さから、当方としてもクロの心証が強まる方向になって、現時点ではシロが100%だがクロは150%か200%という大まかな感じを持っている。
合計の計算は全く合わないが、雰囲気としてこのように感じている。

クロの方向の証拠検討は別途記す予定であるが、シロの方向からは片山氏が特にアリバイ面でもっと明確な主張を早く出して貰いたいと思う。
片山氏が挙げた上記の根拠の最後にアリバイがあるが、未だに「SDメモリーカードのタイムスタンプ」の件だけが述べられている。
これでは公判で出てきた検察側のデジタル履歴の多さに対して少なすぎるだろう。

6月以降の弁護側立証段階でアリバイ主張をどっと出すつもりかも知れないが、裁判官への心証を確立するために出来るだけ早いほうが良いと思う。
なお、1月4日川崎駅神奈川新聞購入は、検察側がJR監視カメラでの片山氏映像を出せないままだとアリバイになる可能性があるが、デジタル履歴、特に時刻偽装が困難なサーバーアクセス履歴に対するアリバイがもっと出てこないと裁判官に強い心証を与えにくい。

また、雲取山はリアルでの無罪立証のポイントにすると思われ、埋められなかったことを確実に証明するために山頂行動の詳細タイムライン明確化も必須。
更に、C#に関しては「SQL REPLACE」に対するネット上の参考ソフト発見と提示などが必要。

片山氏は昨年「収監されているから検察側証拠に対して充分な検証と対抗が出来ない」と云う趣旨を言っていたが、釈放されて時間も経ってきている。
昨年来の無罪主張根拠だけでなく、証拠を吟味した結果での新根拠をどんどん主張していく必要があると思う。

もし6月以降もそれが見られないと、検察側の証拠も強力だから、裁判官の心証次第となってしまっても仕方がない。
その裁判官の事実認定能力については昨日書いたように根本的な課題が有るので、最終的にどのような認定になるか全く見通せなくなる。
今回の裁判は、ハイジャック防止法を除けば法律適用面での争点は殆ど無いだろう。
結果的に事実認定が最重要になるが、その能力が心許ないという難しい状況になる。

以上