kensyou_jikenboのブログ

yahoo!ブログの同名ブログを移行しました

≒ の重要性

江ノ島の件で登場する首輪を整理すると基本的に以下となる。
 ①プレゼント.jpgで示された首輪
 ②装着ッ!.jpgで示された首輪
 ③回収品の首輪

江ノ島で首輪発見された当初は、1月4日付新聞上で撮影された①が、同じ4日に猫に装着されて②が撮影され、翌5日に③として発見されたと考えられた。首輪は1本で、①=②=③となる。
しかし、その後3日装着が明確になって首輪は2本あると考えられてきた。その際の関係は、①≠②=③である。

それに対して、このところ当ブログでは②≠③の可能性を検討してきた。
特に「ほつれ」の有無の点で、可能性はあり得ると思うが、昨日も自己コメントで書いたように、③が発見回収されてから1年以上も経って実は②≠③でしたというのは、捜査当局の鑑識能力からしたら普通は考えられない話になるので、最終的判定は次回公判前整理手続での動きを待つとしても、本日記事では従来通り②=③として考えてみる。

そうなると、②で見られる「ほつれ」は容易に目視可能であり、③にも同様か、或いは2日間弱の装着によって若干進行した程度の状態が見られたことになる。②より「ほつれ」が少なくなることは有り得ないことも重要。発見回収後持ち帰ってすぐに写真撮影しているのも当然。

②=③で「ほつれ」があっても、①≠②=③だから問題ないということになりそうだが、実はそうではない。
①≠②の目的が装着を4日に偽装するためだとすると、単に①≠②だけでは成立しないのである。
(当方は4日非偽装説を考えていることを本年の記事で書いたが、これも本日は依然主流と思われる4日偽装説に基づいて考察していく)
つまり、4日付新聞を使用すれば日付偽装が出来るというものではなく、現物は①≠②であっても見た目は①≒②という同一性が重要となる。つまり、①≠②なのに①=②に見せかける偽装であり、それは精度の高い①≒②でないとすぐに見破られてしまう。

4日偽装説を取る場合にも、新聞の日付に注目が行って、この観点では余り語られてこなかったのではないかと思う。
ここで昨日からの、ぺんてるさん、rec*lde**des*さんの情報が効いてくる。
まず、「ほつれ」に関して再確認しておくと、①では「ほつれ」が発生する箇所である折返し部の端部が見えているが、「ほつれ」らしきものは見えない。
(本日の前記事でご紹介したrec*lde**des*さんの2枚めの写真でも端部がよく分かる)
しかし、②では影ができるぐらい「ほつれ」部の剥がれが大きい。この差は歴然としていると考えられる。

犯人が2個同時購入したとして、店頭で「ほつれ」の有無が判別できたかというと、昨日の包装状態情報でぺんてるさんは検証用に使用するという特殊事情があって確認されたが、犯人の方は品種や色などを合わせることが主眼で、バンドで止まっている箇所周辺の見えにくい部分までは確認しなかったことも考えられるだろう。
しかし、購入後バンドを外して広げてSDカードを取り付ける前か後に全体を眺めてみれば、「ほつれ」の有無はすぐ気がついたのではないか。

ただ、それに気がついても敢えて使ったのか、それとも気が付かなかったのかは最終的には犯人しかわからない話になる。
このように、①≒②という観点で見ると犯人の行動や心理で今まで見過ごされていた点が見えて来ると思う。

更に、もっと核心にもつながってくる。
①≒②のために犯人は両方にSDカードを取り付ける作業を行った。
その際に同じSDカードを使用するのは当然として、昨日紹介したrec*lde**des*さんのコメントに重要な示唆がある。取り付けるだけでなく、位置と取付け方も同じにする必要性である。
 (2)マイクロSDは、左の折れ個所から約24編目のところに付けられている。
 (3)セロハンテープは、光沢からマイクロSDの幅15mmかそれより若干狭い幅12mmである。

①≒②に見せるためには(2)(3)を二つの首輪で極力同じようにしなければならない。
(rec*lde**des*さんの写真は上手く加工をしておられると思う)
「プレゼント.jpg」で編み目の数も数えられる解像度の写真を送っているから、詳細に位置を合わせる必要がある。セロハンテープの幅等も当然だし、テープは透明なので見えにくいが念の為に巻き方なども慎重に合わせるだろう。

もう気が付かれた方も多いと思うが、①≒②の条件があると作業は慎重さが要求され、当然室内の落ち着いた環境でやるのが望ましい。しかも、1月2日か、遅ければ3日午前中ぐらいまでにやれば江ノ島行きに間に合った作業である(新聞上での写真撮影は4日で良い)。
自室等で2個並べて丁寧に作業すれば早いし、同一性の精度も上げられる。更に指紋やDNA付着防止もやりやすい。

よって、検察主張の江ノ島(或いは途中も含むのか)でSDカード取付を行なったという想定は、本来相当無理がある話となる。
何故このような主張になるのか、個人的には非常に不可解に感じている。
ただ、検察も無理筋を主張するにはそれなりの根拠はあるだろうから、可能性が無いとは言えないが、確証が出るまでは江ノ島やその途中での装着には疑問符を付けて考えることは必要と思う。

また、SDカード取付に関しての疑問点を整理してみる。
  ⅰ.2つの首輪は同時購入と考えられるか?別々か?いつ頃どこの店で購入と考えられるか?
  ⅱ.2つの首輪にSDカードが取付けられたのはほぼ同時か?別々か?いつ頃どこで取付けられたと見るか?
弁護側はこれらについて検察側に見解を求めるべきと思う。

加えて、4日偽装を犯人が考えたなら、わざわざ猫に装着しない方の首輪にもSDカードを慎重に取り付けて①≒②にするという無駄で面倒な作業を元からしないで、雲取山のようにSDカードは首輪と並べて新聞紙上で撮影して、取付箇所は「このへん」とその写真に書き入れでもすれば簡単だった。
検察側は4日偽装説に立った上で、3日江ノ島かその途中でのSDカード取付を想定しているのか?も重要。

これらが、①≒②の検討から得られた現時点における当方考察になる。

なお、②はSDカードが見えないので、「②=③だから、②にもSDカードが付いている」という前提である。
実際には③と比較することになるが、①は首輪全体の写真、③は現物があるのだから、前述のrec*lde**des* さんの指摘事項や巻き方などを詳細に比較してみることができる。

警察・検察は当然やっていると思われるが、不充分であれば弁護団は詳細鑑定を要求していただきたいと思う。
比較でどのような結果が得られても、そこから何か又導かれる論点があるのではないかと思う。
また、そのデータや③の写真を我々も見たいものである。

更に、組合せからすると3つ目として①=③の検証もあり得ることになり、完全に②=③なら不要とはいえ、念の為に①=③の検証という観点も持っておいたほうが良いと思う。

以上

[追記]
回収時の首輪とSDカードがよく見える映像があった。
”PC遠隔操作「真犯人」メール解き、猫の首輪からチップ回収”
これ自体は既に見られていると思うが、この中で首輪が一瞬大写しになるシーンをキャプチャしてみたのが以下の画像。

イメージ 1

追記以上