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プールモデルでの排水超過

責務有太郎による以下ツイがあり、重要な提起が含まれているため関連考察実施。
-----2019年1月19日@sekimuyuutaroo-----
雨が少ないと、川の水まで干上がるんですね。
瀬切れ中→静岡県:安倍川、和歌山県:富田川 
その、静岡より雨量が少ない豊洲は、 地下水位が軒並、設計基準(AP+1.8m)を超過中 って・・・ (今年に入って1mmも雨降ってないし・・・
「土壌汚染対策工事と地下水管理に関する協議会」開催は?
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[考察]
<雨量が少ない豊洲は、地下水位が軒並、設計基準(AP+1.8m)を超過中>
→これは非常に重要な観点。
以下概念図のように、(豊洲市場の地下水管理で想定されている)プールモデルで流入と流出を考えると、「流入<流出」が続けば水位低下し、時間が経てば「低下限界」に到達することは自明。(川が干上がるのも類推可能)

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豊洲市場の場合には流出は揚水による排水になる(蒸発除く)。
水位の低下限界は、上図では蛇口高さだが、豊洲市場では揚水ポンプの設置深さや能力、及びポンプ制御の動作設定などで決定される。

豊洲市場における流入と流出のデータとして、以下は2018年11月までの「水収支=流入(降雨の想定浸透量)ー流出(公表排水量)」のグラフ。(「降雨の浸透率は敷地全体で8%」との都想定と、公表排水量を使用して当方で水収支計算)

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結果として、揚水本格稼働201610月から約2年経過しているにも関わらず、排水超過が継続。この現象の説明用に以前「外部流入(仮説)」を提示した際に、例えばD氏は「揚水超過は水位低下につながるため、外部流入が無くても水位低下で説明可能」と主張された。

しかし、責務氏ご指摘のように、現状の水位は「設計基準(AP+1.8m)を超過中」。但し、ウェルポイント工法(WP)による強引な水位低下が図られたり、そのWPの稼働も中断や再稼働などが有り、実質水位の状況が分かりにくくなっている。それでももはや水位低下が続く状況にはないと思われる。

限界水位到達の状態では、上掲プールモデルの原理的に、「揚水量(排水量)は降雨の浸透量だけで良い」ことになる。しかし、もはや水位が下がっていないのに、排水超過が続く状況の説明には、やはり「外部流入」を考える必要が有るのではないか。今後も検証。
 
なお、「流出超過(排水超過)」に関して、同じくD氏は「公表排水量」の中には「緑地からの排水」も含まれるとの指摘が有った。確かに緑地からが多いと水収支に影響を与える。

しかし、都への問い合わせで「緑地からの排水は含まれるが、排水量に大きく影響を与えるほどではない」との回答。また、上掲グラフで示した6街区は、以下写真の7街区のように浸透抑制槽からの汲み上げ用ポンプを常設している状態は見られていない。(緑地の面積自体も6街区は7街区より少ないと見える)
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ただし、都は「緑地からの分の排水量は、分けて測定していないので把握していない」とのことで、詳細は不明点も有り。しかし、責務氏「今年に入って1mmも雨が降っていない」のように、そもそも降雨が殆ど無い場合には、緑地からの浸透による排水も殆ど生じないので、公表下位水量に影響しない。降雨が少なかった12月、そして今年1月の排水量も、1か月遅れで今後出て来るので検証予定。

また、責務氏「土壌汚染対策と地下水管理に関する協議会」開催は?については、水位管理が破綻しており早期に開催必須。但し、開催して検証すると、昨年7月の「専門家会議による効果確認」が、その後の水位上昇で崩れており、知事「安全宣言」も無効になる。

そして環境アセス条例違反、そして農水省認可も虚偽申請によることが明らかになるため、都はどうするか。(開催できるのだろうか、或いは開催して以前の環境アセス審議会のように虚偽説明で突破を図るか)

以上