日本モデルの評価の問題点

6月10日ミヤネ屋で、以下のやり取りが有った

https://www.youtube.com/watch?v=xLafu2YrktI

　1時間30分頃~（リンク切れになる可能性有り）

＜宮根：（橋本）五郎さん、日本は、マスク文化なども言われますが、もう一つ知りたいのは、欧米人の方々の体質とアジア人の体質の違いとか、遺伝子の違いなどの影響もあるかも知れませんね。
橋本：分からないことだらけですから、これから専門家は徹底的に分析して欲しいと思いますね。
それから、僕らはどうしても隣の芝生で「他の国がこんなにいいことをやってるのに日本は何だ」とずっと言って来ましたよね。だけども自分のところでやってることに、もうちょっと自信を持っていいんじゃないかなという気がしますよね。＞

→先ず、宮根氏は情報が色々入る立場で、「コロナウィルスへの反応に関して、欧米人とアジア人に何か違いがあるのではないか」という認識は持っているようだ。
橋本五郎氏（日本テレビ解説委員）にも同様に情報は入っているのは確実と思われ、直接の反論（「緊急事態宣言の効果が有ったから」など）はなく、専門家の分析を期待するという見解。

ただし、橋本氏が更に付け加えた「日本人も自信を持っていいんじゃないか」というのは、今回の場合は問題もある。「日本モデル」の中核は「緊急事態宣言」と、それを規律を持って我慢しつつ守った「日本人の振る舞い」になるだろう。しかし、それを安倍総理のように手放しに肯定してしまうと、「緊急事態宣言の効果がデータ上では殆ど見られなかった」という事実を覆い隠してしまうことになる。それでは橋本氏が求める原因分析も進みにくくなる。

新聞社の重鎮の橋本氏なら、宮根氏より正確な情報が入るのは確実と思われるのに、情緒的な見方で客観的事実を見誤るのだろうか。或いは、仮に宮根氏が言う「体質や遺伝子の違い」が、「日本モデルの源泉」だったとする客観的分析結果が出たら受け入れるのだろうか。

また、新聞関係者の中では聡明と思われる橋本氏は、自分の直感と違っていても受け入れるかも知れないが、日本人全体での反応はどうなるだろうか。専門家には出来るだけ早く分析結果を出して貰いたいが、当ブログで紹介済みの「児玉龍彦」氏ぐらいしか、まだ詳細分析が見られていない。これも政府やマスコミなどが、「日本モデル」を持ち上げるために、それに批判的になるかもしれない分析の立ち上がりが、遅くなっているのではないかと危惧。

以上